中国語の把構文の使い方|対象・結果・否定を10例文と4問で練習

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「この紙を机に置いて」「住所を書き間違えた」のように、ある物をどうしたか、その後どうなったかを話すとき、中国語では把で対象を動詞の前に出す形が使えます。ただ、日本語に「を」があれば全部把に替える、という文型ではありません。

まずは、目の前の物を置く、片付ける、最後まで終える場面で練習しましょう。何を対象にし、どこまで伝えるのかを決めると、語順が見えてきます。

基本は「誰が+把+対象+どうしたか」

普段の動詞の文では動詞の後ろに置く対象を、把の後ろへ置きます。その後に、行ったことと結果・行き先などを続けます。

主語+把+対象+動詞+結果など

例えば放は「置く」ですが、把の文では、何をどこに置くかまで伝えると状況がはっきりします。主語が分かる依頼では、主語を省いて始めることもできます。

例文は普通話・簡体字です。ピンインは元の声調で表記し、軽声には声調記号を付けません。

  1. 请把这张纸放在桌子上。
    Qǐng bǎ zhè zhāng zhǐ fàng zài zhuōzi shang.
    この紙を机の上に置いてください。
    手に持っている紙の置き場所を頼む場面です。把の対象は这张纸で、放在桌子上が置く先を示します。

対象は、何を指すか分かるものを

把の後ろには、文脈から取り上げられる対象を置きます。「この紙」「あの一杯の麺」「自分の宿題」のように、何について話すかを先に決めてください。必ず这や那を付けるという意味ではなく、目の前のドアなど、場面で特定できることもあります。

反対に、「何か飲みたい」のように、まだ対象を決めず希望を述べるだけなら、把を使おうとせず基本の文から考えます。目的語を前へ動かす練習だけでなく、対象に何が起きるかを説明する文として使いましょう。

  1. 我把地址写错了。
    Wǒ bǎ dìzhǐ xiěcuò le.
    住所を書き間違えました。
    いま書いた住所の話です。写错は、書いた結果が誤っていたことを表します。
  2. 她把那碗面吃完了。
    Tā bǎ nà wǎn miàn chīwán le.
    彼女はあの一杯の麺を食べ終えました。
    食べる動作だけでなく、完で最後まで終えたことを示します。
  3. 请把这句话读一遍。
    Qǐng bǎ zhè jù huà dú yī biàn.
    この一文を一度読んでください。
    ここでは一遍が動作の回数を示します。一は第4声biànの前で、実際にはyíと発音します。

動詞の後ろには、結果・場所・回数などが続く

把の文では、「把+対象+動詞一字」だけで終えようとしないのが、最初のコツです。動詞の後ろに何が必要かを、伝える内容から選びます。結果補語だけが使えるわけではなく、場所、相手、回数なども続きます。

対象をどうしたかまで伝える
伝えること例文中のまとまり見るところ
結果写错・吃完間違えた、終えたなど。
場所放在桌子上どこへ置くか。
回数读一遍何回するか。
相手发给我誰に送るか。

否定や「できる・したい」は、把より前へ

今回の基本形では、没・别、能・想などを把の前に置きます。没で出来事を否定するときは、動作の実現を表す了をそのまま残さないようにします。

  1. 我没把作业做完。
    Wǒ méi bǎ zuòyè zuòwán.
    宿題をやり終えていません。
    取り組んでいる宿題の話です。終えたという結果を否定しており、全く手を付けていないとまでは限りません。
  2. 别把手机放在椅子上。
    Bié bǎ shǒujī fàng zài yǐzi shang.
    スマートフォンを椅子の上に置かないでください。
  3. 你能把这封邮件发给我吗?
    Nǐ néng bǎ zhè fēng yóujiàn fāgěi wǒ ma?
    このメールを私に送ってもらえますか。

場所や相手を足して使う

  1. 我已经把照片发给老师了。
    Wǒ yǐjing bǎ zhàopiàn fāgěi lǎoshī le.
    写真はもう先生に送りました。
    送る予定だった写真について報告する場面です。
  2. 他把钥匙放进包里了。
    Tā bǎ yàoshi fàngjìn bāo li le.
    彼は鍵をかばんの中に入れました。
  3. 我想把这段话写下来。
    Wǒ xiǎng bǎ zhè duàn huà xiěxiàlai.
    この話の一節を書き留めたいです。
    写下来は、書いて残すというまとまりです。想は把の前に置いています。

「送った」なら送り先、「入れた」なら入れる場所に注目します。把の後ろに置いた対象を、さらに同じ動詞の後ろにも重ねないように、文を一度区切って確かめてください。

一文を作るときの確認順

  1. 何を取り上げるかを決める。聞き手が対象を分かる場面にする。
  2. 結果・置き場所・送り先など、どこまで言うかを決める。
  3. 否定や希望があるなら、把の前へ置く。
  4. 声に出す前に、誰が何をどうしたかを日本語でも確かめる。

例えば「この紙を机へ」という依頼から始め、対象だけを「この本」に替えてみます。次には否定にして、置いてほしくない場所を伝えます。単語を一度に全部替えるより、同じ形で一箇所ずつ動かすと、語順の違いを確認できます。

確認問題

  1. 「この紙を机の上に置いてください」を、把を使って言ってください。
  2. 「宿題をやり終えていない」:我/没/把/作业/做完を並べてください。
  3. 「この一文を一度読んでください」で、回数を表す部分はどこですか。
  4. 「このメールを送れますか」の能は、把の前と後のどちらに置きますか。
答えと解説
  1. 请把这张纸放在桌子上。
    Qǐng bǎ zhè zhāng zhǐ fàng zài zhuōzi shang.
  2. 我没把作业做完。
    Wǒ méi bǎ zuòyè zuòwán.
  3. 一遍です。ここでは動作を一回行うことを表します。
  4. 把の前です。你能把这封邮件发给我吗?
    Nǐ néng bǎ zhè fēng yóujiàn fāgěi wǒ ma?

文の土台は基本語順、否定は不と没、場所の言い方は在と有で確認できます。

参考資料

TUFS言語モジュール(東京外国語大学21世紀COEプログラム「言語運用を基盤とする言語情報学拠点」)

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