「部屋に本があります」と「本は部屋にあります」。日本語では似ていますが、話し始めるものが違います。中国語でも、ある場所に何があるかを伝える有と、探している人や物の場所を伝える在を使い分けます。
有:その場所に、何がある・誰がいる?
基本の語順は「場所+有+人や物」です。たとえば初めて入った部屋の様子を伝えるなら、場所から話し始め、その中にある物を紹介します。
- 房间里有一张桌子。
Fángjiān li yǒu yī zhāng zhuōzi.
部屋には机が1台あります。 - 桌子上有两本书。
Zhuōzi shàng yǒu liǎng běn shū.
机の上に本が2冊あります。 - 学校附近有一家书店。
Xuéxiào fùjìn yǒu yī jiā shūdiàn.
学校の近くに書店が1軒あります。
有の後ろは、まだ話に出ていない物などを紹介する位置です。一张桌子、两本书のように、数と量詞が付く形から練習すると分かりやすくなります。量詞の基本は数字と量詞の使い方も参考にしてください。
在:その人・その物は、どこにある?
特定の人や物の居場所を伝える基本形は「人や物+在+場所」です。「私の本を探している」など、どの本の話か分かっている場面で使えます。
- 我的书在桌子上。
Wǒ de shū zài zhuōzi shàng.
私の本は机の上にあります。 - 老师在教室里。
Lǎoshī zài jiàoshì li.
先生は教室にいます。 - 你的手机在哪儿?
Nǐ de shǒujī zài nǎr?
あなたの携帯電話はどこにありますか。
4では「何か本がある」ではなく「私の本」が話題です。6も、携帯電話の存在を尋ねるより、その場所を聞いています。在と有を交換して語順だけ並べ替えるのではなく、相手がすでに知っている人や物かを考えてみましょう。
同じ机でも、質問が変わると答え方も変わる
机を見て「何かある?」と聞くときと、先生を探して「どこにいる?」と聞くときでは、欲しい答えが違います。
- 桌子上有什么?
Zhuōzi shàng yǒu shénme?
机の上には何がありますか。 - 教室里有人吗?
Jiàoshì li yǒu rén ma?
教室に誰かいますか。
7には「本が2冊ある」と、置いてあるものを答えます。8は誰かがいるかどうかの質問なので、有の形です。「その先生はどこ?」と聞きたいなら、5の老师を話題にして在を使います。
ここでの特定・不特定は、物に名前が付いているかだけの違いではありません。会話の中で何を共有し、何を新しく伝えるかという違いです。実際には有を含む多様な文がありますが、まずは「場所から紹介」「物から場所」の二つを使ってみてください。
否定は、没有と不在を分ける
- 教室里没有人。
Jiàoshì li méiyǒu rén.
教室には誰もいません。 - 老师不在教室里。
Lǎoshī bù zài jiàoshì li.
先生は教室にはいません。
9は教室の中に人がいないこと、10は先生が教室にはいないことを伝えます。10を言っても、別の人が教室にいる可能性はあります。有の否定は没有、今の居場所を言う在の基本の否定は不在です。不在の不は元の声調ではbùですが、第四声のzàiの前では通常búと発音します。
場所の言葉は、机や部屋と組み合わせて覚える
桌子上は机の上、房间里は部屋の中です。「机」という物の名前だけでなく、上・里などを加えて場所を表す形を練習します。一方、学校や北京など、そのまま場所を表せる語もあります。すべての場所に同じ語を足す必要はありません。
また、我在看书の在は動作の進行を示しています。今回の「どこにいる・ある」とは別の働きです。見分け方は在・正在による進行と場所の違いへ。迷ったときは在の後ろが場所か、動作のまとまりかを見てみましょう。
確認問題
- 机の様子を紹介して「机の上に本が2冊ある」。桌子上(有・在)两本书。どちらですか。
- 自分の本を探しています。「私の本は机の上にある」を中国語で言ってください。
- 「先生は教室にいない」:老师(没有・不在)教室里。どちらですか。
- 教室里没有人と言えば、「先生だけがいない」という意味になりますか。
解答を見る
- 有。桌子上有两本书。場所から、ある物を紹介します。
- 我的书在桌子上。Wǒ de shū zài zhuōzi shàng.
- 不在。老师不在教室里。特定の先生の居場所を否定します。
- いいえ。教室に誰もいないという意味です。先生だけについて述べる10の例とは違います。
在哪儿で場所を尋ねる形を、道案内の会話で使ってみましょう。自分の住んでいる場所を伝える練習は、中国語の自己紹介へ進めます。
参考資料
TUFS言語モジュール(東京外国語大学21世紀COEプログラム「言語運用を基盤とする言語情報学拠点」)
