中国語の可能補語|听得懂・听不懂・没听懂の違いと10例文

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「聞いたが分からなかった」と「聞いても理解できない」は、似ていても同じ説明ではありません。中国語の可能補語は、動作をして、目指す結果まで達せるかを表します。听不懂なら、聞いて理解するところまでいかない、という意味です。

まずは「分かる・終える・持ち上げる」のように、何を実現できるかを決めてみましょう。結果の前に得・不を入れる形と、没で今回の結果を否定する形を比べます。

基本形は「動詞+得/不+結果・方向」

できる:動詞+得+結果・方向
できない:動詞+不+結果・方向

听懂は、聞いて理解することです。その間に得を入れると听得懂、否定は听不懂になります。不を動詞の前に置いた不听とは異なります。不听は聞かないという否定で、理解できるかどうかをそのまま表す形ではありません。

例文は普通話・簡体字です。ピンインは元の声調で表記し、軽声には声調記号を付けません。可能補語の間に入る得・不は、軽声のde・buで示します。

「分かった・分からなかった・分からない」を分ける

  1. 今読んだ内容が理解できた。
    这段话我看懂了。
    Zhè duàn huà wǒ kàndǒng le.
    この文章は読んで分かりました。
  2. 読んだが、今回は理解できなかった。
    这段话我没看懂。
    Zhè duàn huà wǒ méi kàndǒng.
    この文章は読んでも分かりませんでした。
  3. いまの自分には理解できない文章だと伝える。
    这段话我看不懂。
    Zhè duàn huà wǒ kànbudǒng.
    この文章は読んでも分かりません。

没看懂は、懂という結果が今回生じなかったこと。看不懂は、その結果を実現できないことに重点があります。日常の訳は重なることもあるので、過去形か現在形かだけでなく、何を報告したいかを考えてください。

肯定は、質問と短い返答でも練習できる

  1. 你听得懂这段录音吗?
    Nǐ tīngdedǒng zhè duàn lùyīn ma?
    この録音を聞いて理解できますか。
  2. 听得懂。
    Tīngdedǒng.
    理解できます。

短い返答では、聞かれた部分の形を使って答えられます。否定するなら听不懂です。肯定と否定で得・不だけを入れ替え、その後ろの懂は残します。

得が見えたら全て可能補語、というわけではありません。動作の様子を説明する得の形もあるので、結果を実現できる話なのか、どんなふうにする話なのかを文脈で見ます。まずは听得懂/听不懂を対で使ってみましょう。

完・起来・去などと組み合わせる

実現できないのは、どの結果か
形目指す結果場面の例
看不完最後まで読む。本が厚く、今日の時間では終わらない。
拿不起来持ち上げる。重くて持ち上がらない。
进不去中へ入る。ドアが施錠されている。
去不了行くことを実現する。予定の都合で行けない。
  1. 这本书太厚,今天看不完。
    Zhè běn shū tài hòu, jīntiān kànbuwán.
    この本は厚すぎて、今日中には読み終えられません。
  2. 箱子太重,我拿不起来。
    Xiāngzi tài zhòng, wǒ nábuqǐlai.
    箱が重すぎて、私は持ち上げられません。
  3. 这扇门锁着,我进不去。
    Zhè shàn mén suǒzhe, wǒ jìnbuqù.
    このドアは鍵が掛かっていて、私は中へ入れません。

「できない」の理由は、語の難しさ、時間、重さ、設備など、場面によって違います。文型そのものが特定の理由を一つに決めるわけではありません。今日中には読み終えられない本も、別の日まで時間を取れば読み終えられるかもしれません。

不了の了はliǎo。助詞のleと分ける

  1. 誘いに対し、予定が合わないと伝える。
    我今天去不了。
    Wǒ jīntiān qùbuliǎo.
    私は今日は行けません。

去不了の了はliǎoと読みます。出来事の実現や変化を表す軽声のleとは役割も読みも異なります。字が同じでも、今回の「動詞+不+了」というまとまりで確認してください。

また、買えない理由が価格なら、买不起というよく使う形があります。買いに行く方法がない場合まで、全部买不起へ置き換えるわけではありません。

  1. 这件外套太贵,我买不起。
    Zhè jiàn wàitào tài guì, wǒ mǎibuqǐ.
    この上着は高すぎて、私には買えません。

会・能・可以と、どこが違う?

会・能・可以も「できる」と訳されることがありますが、技能・条件・許可など、文脈による重なりがあります。可能補語は、動詞の後ろにある結果や方向を実現できるかに注目する形です。

例えば、能を使いながら結果を表す語も続ける言い方があります。「能があれば結果補語は不要」「可能補語を覚えれば全ての能を置き換えられる」という関係ではありません。許可を頼みたいのか、内容を理解できるのかなど、最初に用件を決めてから選びましょう。

一つの場面から、肯定・否定を作る

今日は短い録音を選び、「理解できるか」を質問し、听得懂か听不懂で答えてみます。次には、読める文章に替えて動詞を看へ変えます。最初から目的語や動詞を全て変えず、結果の懂を残すと違いが追いやすくなります。

実際に聞いた後の結果を報告する回には、没听懂の形も比べてください。条件として難しいのか、今回理解できなかったのかを、日本語でも言い分けてみましょう。

確認問題

  1. 听得懂の否定形を、動詞の後ろに不を入れて作ってください。
  2. 「没看懂」と「看不懂」は、何に重点があるかを答えてください。
  3. 去不了の了は、leとliǎoのどちらで読みますか。
  4. 上着が高すぎて、経済的に買えない。今回の形で言ってください。
答えと解説
  1. 听不懂。
    Tīngbudǒng. 得を不に替えます。
  2. 没看懂は今回理解という結果にならなかったこと、看不懂は理解する結果を実現できないことに重点があります。
  3. liǎoです。qùbuliǎoと読みます。
  4. 这件外套太贵,我买不起。
    Zhè jiàn wàitào tài guì, wǒ mǎibuqǐ.

助動詞との比較は会・能・可以、得を使う形は的・地・得、今回の結果の否定は不と没へ。

参考資料

TUFS言語モジュール(東京外国語大学21世紀COEプログラム「言語運用を基盤とする言語情報学拠点」)

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