中国語の过で経験を伝える|したことがある・ないと疑問文の10例

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旅行の話で「上海に行ったことがありますか」、食事の話で「これを食べたことがありますか」。過去の経験を尋ねると、相手との共通点が見つかり、会話を続けやすくなります。中国語では、動詞の後ろに过を置く形から練習しましょう。

基本は「主語+動詞+过+目的語」

経験の过は、「これまでにその動作をしたことがある」と伝える助詞です。出来事の細かな経緯より、経験の有無に注目します。过を動詞の前に置いたり、文末へまとめて移したりせず、まず動詞の直後に置く形を覚えます。

例文は普通話・簡体字です。ピンインは元調を基本とし、軽声には声調記号を付けません。経験の过は軽声のguoと表記します。

  1. 我去过上海。
    Wǒ qùguo Shànghǎi.
    私は上海に行ったことがあります。
  2. 我吃过北京烤鸭。
    Wǒ chīguo Běijīng kǎoyā.
    私は北京ダックを食べたことがあります。
  3. 她学过法语。
    Tā xuéguo Fǎyǔ.
    彼女はフランス語を勉強したことがあります。

1は去と上海、2は吃と北京烤鸭、3は学と法语の間に过が入っています。「どこへ」「何を」の部分が長くなっても、助詞の位置は同じです。ピンインでは、ここでは動詞と过をqùguoなどと続けて書いています。

3から分かるのは学んだ経験があることです。今も勉強しているか、どのくらい話せるかまでは、この一文だけでは決まりません。会話で知りたければ、時期や期間、今の様子を次に尋ねます。

「この映画は」と、話題を先に出す形もある

  1. 这部电影我看过。
    Zhè bù diànyǐng wǒ kànguo.
    この映画は、私は見たことがあります。

映画の題名などを先に示してから、その映画について話す形です。目的語を文の前へ出しても、过は看の後ろに残っています。語順に迷ったら、まず主語から始める基本形を作り、何を話題にしているのか確かめましょう。

見る物が映画なら看、行った場所なら去というように、動詞と対象を一組にして覚えると、自分の経験へ置き換えやすくなります。場所や料理名だけを過の前後に並べるより、何をした経験かが伝わります。

否定は没・没有を使い、过を残す

  1. 我没去过成都。
    Wǒ méi qùguo Chéngdū.
    私は成都に行ったことがありません。
  2. 我从来没喝过咖啡。
    Wǒ cónglái méi hēguo kāfēi.
    私はこれまで一度もコーヒーを飲んだことがありません。

「したことがない」は「没/没有+動詞+过」です。経験そのものを否定しているので、过を消しません。動作の実現を没で否定するときに、動詞直後の了を外す基本形とは扱いが違います。

6の从来は、ここでは「これまでずっと」という範囲を示し、没喝过と組み合わせて経験がないことをはっきり伝えています。単にまだ一度も経験がない場合と、したくないという意思は別です。「行ったことがない」を不去だけで済ませると、これから行かないという意味などに変わります。

経験を尋ねる二つの形

  1. 你喝过豆浆吗?
    Nǐ hēguo dòujiāng ma?
    豆乳を飲んだことがありますか。
  2. 你坐过高铁没有?
    Nǐ zuòguo gāotiě méiyǒu?
    高速鉄道に乗ったことがありますか。

7は文末に吗を置く形、8は「動詞+过+目的語+没有?」の形です。8の没有の後ろへ、さらに吗を足す必要はありません。まずはどちらか一つを選んで使い、相手からもう一方で聞かれても分かるようにしましょう。

返答は、経験があれば動詞と过を繰り返し、なければ没有や没+動詞+过で返せます。短く答えた後に、場所・時期・感想のうち一つを加えると会話を広げられます。曖昧な「はい・いいえ」だけでなく、何の経験について答えたのかが分かる形を練習してください。

回数も言える。了とは何が違う?

  1. 我去过两次西安。
    Wǒ qùguo liǎng cì Xī’ān.
    私は西安に2回行ったことがあります。
  2. 上个周末我去了公园。
    Shàng ge zhōumò wǒ qùle gōngyuán.
    先週末、私は公園へ行きました。

9は経験に回数を加えた例です。两次は2回で、過去の経験をまとめています。10は先週末の一つの出来事として、行く動作が実現したことを伝えています。了と过はどちらも過去の話に出てきますが、同じ「過去形」ではありません。

経験の文にも、以前や去年などの時間表現が入ることがあります。「時間の言葉があれば过は使えない」という規則にはしません。話したいのが経験の有無なのか、特定の出来事の流れなのかを見て選びます。

また、过には「通る」という動詞や、動作が済んだことを表す別の用法もあります。すべての过を「したことがある」と訳さず、まずは今回の軽声の経験表現を一つのまとまりとして練習しましょう。

練習問題

  1. 「私は上海に行ったことがあります」:我/上海/去/过を並べてください。
  2. 「我吃过北京烤鸭。」を「食べたことがない」に変えてください。
  3. 「你喝过豆浆吗?」に、飲んだ経験があると短く答えてください。
  4. 「她学过法语。」だけで、今も流暢に話せると言い切れますか。
答えと解説
  1. 我去过上海。 Wǒ qùguo Shànghǎi. 过は動詞の後です。
  2. 我没吃过北京烤鸭。 Wǒ méi chīguo Běijīng kǎoyā. 没有を使う形も可能です。过は残します。
  3. 喝过。 Hēguo. 飲んだことがあると答えています。
  4. 言い切れません。学んだ経験があることと、今の技能は別に確認します。

動作が実現したこととの違いは了の基本へ。経験について相手へ質問を返す練習は、中国語の疑問文と合わせて進められます。

参考資料

TUFS言語モジュール(東京外国語大学21世紀COEプログラム「言語運用を基盤とする言語情報学拠点」)

参考図書:Wenying Zhou『Elementary Chinese II』(2022、Michigan State University Libraries)。原資料:CC BY-NC 4.0。

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